こんにちは。会社脱出装置🚀です。今日は、韓国が核融合で世界記録を更新したというニュースについてお伝えしたいと思います。

核融合とは？

核融合とは、軽い原子核が高温高圧の状態で衝突して重い原子核になる反応のことです。この反応では、原子核の質量が少し減り、その分だけエネルギーが放出されます。これは、太陽や恒星の中で起きているエネルギー源の仕組みです。

核融合は、以下のようなメリットがあります。

大量のエネルギーを生み出すことができます。例えば、水素の一滴から得られるエネルギーは、石油の一リットルから得られるエネルギーの約10万倍に相当します。
二酸化炭素や放射性廃棄物などの環境汚染物質をほとんど出しません。核融合は、水素やヘリウムなどのクリーンな元素を使うため、地球温暖化や核廃棄物問題を解決する可能性があります。
安全性が高いと考えられます。核融合は、非常に特殊な条件下でしか起きません。もし何かトラブルが起きても、反応は自然に停止します。核分裂と違って、暴走や爆発の危険性はありません。

韓国が世界記録を更新したというニュース

さて、ここで本題に入りましょう。韓国が核融合で世界記録を更新したというニュースです。

韓国には、**KSTAR（Korea Superconducting Tokamak Advanced Research）**という核融合実験装置があります。これは、ドーナツ型の容器の中に強力な磁場を作り、水素ガスを電気的に加熱してプラズマ（電気的に帯電したガス）にし、その中で核融合反応を起こす装置です。

このKSTARが、今年9月に行った実験で、驚くべき成果を出しました。それは、100万度以上のプラズマを30秒間安定させるということです。

これは、これまでの世界記録（イタリアのFTU装置が2017年に達成した10秒間）を大きく上回るものです。また、この温度は、太陽の中心部（約1500万度）よりも高い温度です。

この実験は、核融合エネルギーの実用化に向けて大きな一歩となりました。実用化には、プラズマを長時間安定させるだけでなく、核融合反応で得られるエネルギーが、プラズマを作るために使うエネルギーよりも多くなることが必要です。これをエネルギー利得といいます。

現在、フランスに建設中の**ITER（国際熱核融合実験炉）**という巨大な核融合実験装置では、2035年にエネルギー利得を達成することを目指しています。 KSTARは、ITERの技術開発にも貢献しており、今回の実験結果は、ITERの成功にも期待を高めます。